「鼻うがい」は名前だけ聞くと、“痛そう”と敬遠されがちです。
しかし、アレルギー性鼻炎の方には愛好者が多くいらっしゃいます。
また、最近ではドラッグストアなどでも「鼻うがい洗浄液」のポップを目にすることがあります。
鼻うがいは、鼻づまり対策として有効な方法です。
今回は、100均のドレッシングボトルを使った鼻うがいのやり方とコツを紹介します。
鼻うがいとは?
鼻うがいは、鼻洗浄とも呼ばれています。
鼻から洗浄液や生理食塩水を注入し、ウィルス・ほこり・膿等の汚れを流し取り除きます。
鼻の奥にあたる上咽頭まで洗浄することが出来るので、ただ鼻をかむよりもすっきりします。
水道水や真水では、鼻の粘膜を痛めます。
プールなどで鼻に水が入るとツーンとしますが、これは浸透圧の違いによるものです。
人の体液と水の浸透圧では、大きな違いがあります。
人間の体液の浸透圧と、同じ浸透圧に調整したものを生理食塩水と言います。
この生理食塩水を使うと、体内の粘膜に刺激をあたえないため、痛くありません。
準備(生理食塩水500mlの作り方)
鼻うがいを行うために生理食塩水を用意します。
水をきれいにする
水1リットルを10分程度沸騰させます。
殺菌と塩素をとり除きます。
時間がたったら火を止め、ふたをして冷ましょう。
※使用量は、300~500ミリリットルですが、容器の殺菌用に使います。
容器を殺菌する
ペットボトルなどの容器を流水で何回もすすぎます。
沸騰させた水で2回ほど殺菌します。
※ガラス製なら瓶ごと殺菌してください。
生理食塩水を作る
煮沸した液体(殺菌済み)を100ミリリットルほど入れ、5グラム(小さじ1/中サイズ)の塩を入れます。
この段階でよく攪拌(かくはん)します。
光にかざしてキラキラするものがなくなっていたら、残りの水を加えて500ミリリットルにして出来上がりです。
※塩をうまく溶かすコツは、25~36度のぬるま湯で行います。
生理食塩水の濃度は約0.9%です。
水1リットルに対して塩9グラム
水2リットルであれば塩は18グラム
水道水を使う場合は、煮沸してカルキを飛ばした状態にします。
生理食塩水は作り置きしないで、その都度作り、すぐ使いましょう。
作るのが面倒な方は、市販の鼻専用の洗浄液を使うのもおすすめです。
100均のドレッシングボトルで鼻うがい
今回は専用の容器は買わずに、100円ショップのドレッシングボトルで試してみました。
まず、準備しておいた生理食塩水をドレッシングボトルに入れます。
洗面器の周りと、首の周りに水濡れ防止のためのタオルをかけておきます。
ドレッシングボトルを片方の鼻に近づけ、「エー」と言いながら、
容器を押し、鼻の穴に生理食塩水を流し込みます。
そうすると、流し込んだ生理食塩水がもう片方の鼻から自然と出てきます。
水圧が強すぎるとむせることがあるので、注意してください。
この動作を左右の鼻で行います。
最後に鼻を軽くかみ、鼻の中の生理食塩水を出します。
鼻の中に生理食塩水が残っている場合は、強くかみ過ぎないように注意してください。
まとめ
今回の方法は、最初の流し込むときの勇気は必要です。
でも、鼻の中はスッキリします。
鼻うがいのコツは、次の通りです。
- 生理食塩水(濃度0.9%)を使うこと
- 生理食塩水の温度は30~36度の人肌がベスト
- 吸い込むより、流し込む方が簡単
鼻うがいは、慣れると病みつきになります。
ただ、あまり高頻度でやると鼻の粘膜を痛めてしまうので、1日3回までにしましょう。
帰宅時や寝る前などがおすすめです。