夏休みの定番の宿題と言えば、「読書感想文」です。
子どもにとっては、日ごろから読書の習慣がないと本を読むだけでも一苦労です。
小学生にとって、1番厄介な問題です。
また、私たち親にとっても厄介な宿題です。
「読書感想文書きなさい。」
そう子どもに言ってみるも、言ってる自分自身もどう書けばいいのかアドバイスできない。
本当に、親泣かせの宿題ですね。
でも、ちょっとしたポイントと親のお手伝いで驚くほどスムーズに終わります。
読書感想文の攻略法は、原稿用紙を埋めることです。
どうやって埋めればいいのか?
書き方が分からない?
そんなお子さんに読書感想文を書くコツをアドバイスできるようになります。
目次
まず何をすべきか?
読書感想文が他の宿題と決定的に違う部分は、「答えがない」ということです。
それゆえに親が直接教えることができません。
読書感想文は、本を読んだお子さんが思ったことを文字に起こすことがメインの作業になります。
ですので、親はこの作業をスムーズに進められるようにしてあげましょう。
まずは計画を立てる
夏休みは、家族旅行やお盆の帰省など予定が一杯です。
まずは、読書感想文を書き上げるまでの予定を親子で把握しましょう。
- 7月の終業式から8月の上旬(目安としては10日前後)
- 8月の上旬からお盆が終わる20日前後
- 8月20日から最終日
大体3分割すると予定が立てやすいです。
多くの家庭は、8月の上旬から20日前後に帰省や旅行など外出の予定が多くなりませんか?
そんなソワソワ、ワクワクしている時に落ち着いて読書感想文なんて書けませんよ。
ですので、お盆前までには読書感想文を書き上げることを目標にします。
読書感想文の下準備は?
子どもにとって読書感想文は最大の難敵です。
「本を読んだ感想を書け。」
と言われても、「~が面白かった」とか「~に驚いた」といった内容しか書けないでしょうし、大人でもそんなものです。
子どもが読書感想文を書くときに考えていることは、上手な感想を書くことではなく、いかに原稿用紙を埋めるかということです(賞を狙っている子は別ですが)
ただわが子がこんな考えでは親としては悲しいので、書き方のアドバイスをしてあげます。
- 本を選ぶ
- 2回読む
- 印象に残ったところに付箋をはる
- 付箋を貼った箇所で感じたり、考えたことをメモにまとめる
- メモをまとめて、感想文にする
この5ステップで無理なく読書感想文が書くことができます。
どんな本がよいのだろう?
あまり本を読まない子だと、本を選ぶだけで面倒で嫌になってしまうこともありがちです。
もちろん、芥川や太宰などの有名作家は避けたほうがいいでしょう。
こうした作家の作品には難解な表現も含まれており、理解が難しいからです。
やはり推薦図書などの小学生にも理解しやすい内容の本がよいでしょう。
文章も短いものが多いので、何回も読み返して理解を深めることができます。
困ったときは「青少年読書感想文全国コンクール」の課題図書から選んでみてはどうでしょう?
青少年読書感想文全国コンクール課題図書
読書感想文におすすめの本
小学生が読書感想文を書くときにおすすめの本がこれです。
『エルマーのぼうけん』
小学校低学年から中学年に人気の本の中に、『エルマーのぼうけん』があります。
表紙の絵などを見ると男子児童におすすめと思われるかもしれませんが、女子にも大変人気がある本です。
宝の地図のようなワクワクする挿絵などもたくさんあって、驚くほど読みやすい構成になっています。
『エルマーのぼうけん』の良いところ
『エルマーのぼうけん』はファンタジー形式なので、とても夢のある物語です。
話が進行するにしたがい、主人公たちは数々の冒険を通して次第に成長していきます。
知らぬうちにのめり込んで行き、主人公たちと同じような体験をしている気分になります。
読書感想文を完成させる!
読む本が決まったので、感想文を書く準備に入ります。
お子さんには最低2回は読ませてください。
- 1回目は、通して読む。
- 2回目は読みながら、面白い、感動したところ、印象に残ったところに付箋を貼りながら読む。
どんな風に読めばいいのか、アドバイスしてあげます。
ここまでが第1段階です。
ポイントその1.メモに合いの手
第1段階が終わったら、感想文の骨格を作っていきます。
面倒でも付箋を貼ったところに対して、どうしてそう思ったのかをメモにまとめます。
子どもに任せちゃうと、ほぼ100%の確率で「面白かった」「、すごかった」になってしまいます。
それで感想が終わってしまい文章を続けられません。
ココで親の出番です!
子どもが「面白かった」と言ったとしたら、すかさず「どこが?」「どんなふうに?」など、合いの手を入れてあげます。
この合いの手があるとないとでは、まとめる深さや内容がぜんぜん違ってきます。
ある意味、誘導尋問みたいなイメージですね。
書くことはできなくても、意外に言葉にはできるんです。
この言葉をメモにまとめさせます。
コレさえできれば、感想文は終ったも同然です!
箇条書きでも良いので、絶対にやってください。
子どもなりの言葉を引き出せば、あとはそれを書き出すだけです。
ここまで来ると、ゴールが見えてきます。
ポイントその2.ざっくり起承転結を決める
オーソドックスにまとめるなら、下のような感じです。
- 起:なぜその本を読もうと思ったのか。
- 承:粗筋を軽く書く
- 転:粗筋と対比した感想(ココでメモを活用)
- 結:この本を読んで感じた感想をもとに、今後、自分がどうしたいか。
例:主人公の○○は、いつもひとりぼっちでした。
※ここで、自分の体験と比較できることがあればそれを書くと文章が生き生きします。
この流れで進むと、スムーズに書くことができます。
特に最後の自分がどうしたいかをしっかり書くことで感想文として、ピリッとしまった終わりになります。
こんなテンプレートもあるので参考にしてみるのも良いかもしれません。
まとめ
小学生の感想文は、文章の書き方によりずいぶんと差が出るものです。
一連の流れをどれくらいの日数で終わらせるかは、その子のペースに合わせてください。
ただ2回目の付箋からメモの作成は、あまり日を空けないほうがスムーズに進みます。
うちの子は、慣れないうちは、終業式翌日から読書感想文にとりかかっていました。
スローテンポで4日間ほどかかりましたね。
親子で焦らないのが一番です。
夏休みは、いつもより時間をかけることができます。
親は、一生懸命書いた子どもの作文をみてあげることが大切です。
お話を読んで楽しかったというだけで終わらせるのではなく、その感想を上手にまとめることができれば、読解力や文章力がつくだけではなく、子供にとっても大きな自信になります。
余裕をもって早めに取りかかれば、今年の夏は楽勝です。